走塁時に気をつける事として、アウトカウントが少ない時は確実に、多い時は積極的に~と聞いた事がありました。
この言説を元に積極的な走塁をした際に得られる得点期待値と、逆に失敗しアウトになった場合失われる得点期待値を計算し、表としました。
なお今回得点期待値のソースには1.02 ESSENCEofBASEBALL様の
得点期待値/得点価値 のページ内の表を使用しました。

今回計算し表とした場面は、
・単打で2塁走者が本塁突入を試みた場面
・二塁打で1塁走者が本塁突入を試みた場面 の2つとしました。理由としてはこの2つの場面がBIG野球において積極走塁を試みる事例が多いと思い、調査価値があると思ったからです。

runs2a

これだけだと一体なんのこっちゃとお思いでしょうし各項目の説明に移ります。

2走凸:2塁走者がホームへ突入する場面の結果を示す表だという事。後に1塁走者版のも貼るがその際この部分は1走凸になる。
0-2等となってる部分:各場面を表したもの。左がアウトカウント、右走者のいる塁となっている。Fはフルベース、満塁という意味である。
基準:無死2塁など各場面において打撃結果が発生する前の得点期待値。
突入:本塁へ突入を行った際の期待値。成功/失敗は各結果ごとの期待値だが成功した場合1点は入っているので本来の数値に+1している。(例:無死2塁で本塁突入→成功となった場合は1点入りさらに無死1塁という場面になる。無死1塁時の期待値は.807だが本塁突入が成功し1点が現実に入っているため1.807となる。)
自重:本塁へ突入せず自重した際の期待値。
備考:走者の状況次第では自分より先の走者が自分に関わらず得点している場合がある。+1点なら1人が、2点なら2人が得点している事を表す。

自分で書いててこれで分かるのか?って不安になりますが以上が各欄の説明です。それでは
・単打で2塁走者が本塁突入を試みた場面
・二塁打で1塁走者が本塁突入を試みた場面 の表を順に貼っていきます。

・単打で2塁走者が本塁突入
runs2a

・二塁打で1塁走者が本塁突入
runsaa

どの場面でもアウトカウントが少ないと自重した時と突入し成功した時の期待値の差が少ないのに対してアウトが多いと期待値の差が大きくなっています。
それを分かりやすくするために先ほどの表から少しいじったものを用意しました。
突入欄の値を成功/失敗で自重時より得た/失った期待値としました。

runs2b

runsab

どちらの場面でもアウトが少ないと積極的に走塁をさせてもリターンが少ないです。それどころかアウトになった際の損失が非常に大きくなっています。
一方アウトが増えるとリターンは大きく/リスクは少なくなっている事が見て分かるかと思います。

本来はこのデータを元にBIG野球における状況別の積極走塁をした際の損益分岐点などを割り出したかったのですが、これは少し時間がかかりそうだったので今回はこのデータだけで終わりとさせていただきます。何なら数字に強い方代わりにやってくれ(他力本願寺顕如)

それでは。